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オフコース『ever』アナログレコード、カッティングの現場から: Directors’Archives Series 4

好評発売中の45回転2枚組アナログレコード、オフコース『ever』そのカッティングの現場をリポートします。

・ever(アナログレコード2枚組) SSAR-038~039
・発売日:2018年7月31日
・カッティング エンジニア:武沢 茂(日本コロムビア株式会社)
・型番:SSAR-034~035
・JANコード:4571177051516
・33 1/3回転 180g 重量盤 販売価格11,000円(税込)

【あの頃の情景が見えてくる】

 「あの時」を刻むレコードを最高の音に仕上げる。「ever」アナログ盤の制作プロジェクトは、ユニバーサル ミュージックとアリオラジャパンの協力のもと、日本歌謡界の大御所のレコード制作に携わってきた日本コロムビア株式会社の名カッティングエンジニア武沢茂チーフがその腕を揮った。

 武沢エンジニアは、「オフコースのオリジナルマスターテープの質感」をアナログレコードで最大に引き出すためのマスタリングを行ない、ノイマン社製の名カッティングマシーン「VMS70」を極限まで駆使し、レコードの原盤となる「ラッカー盤」をカッティングした。

 プレス工程においては、通常マーケットに流通しているアナログレコードの多くは、このラッカー盤から起こせる一枚の「ファーストメタルマスター」を元にして、何枚もの「マザーメタル」を作り、さらにそこから起こした「メタルスタンパー」を使って量産する手法をとるが、今回のプロジェクトでは、この貴重な「ファーストメタルマスター」をダイレクトに使いレコードをプレスする手法を採っている。

 これは、音の伸び、鮮度感を極限まで保つためには最良の手法だが、その一方、「ファーストメタルマスター」からは多くのレコードをプレスすることはできない。そのため「ラッカー盤」を幾枚もカッティングして「ファーストメタルマスター」を作る必要がある。

 コストも時間もかかる。まったくもって合理的ではないけれど、究極なまでに生々しい音を求めるこのプロジェクトの根幹である。

Published in アーカイブス カッティング